さて、つづいて案内されたのは、色のチェックを行う部屋です。
丹念に練られた絵具の色がきちんと基準値通りになっているか確認します。

 チェック待ちの絵具がずらりと棚に並んでいます。写真右は、クサカベ創業時から受け継がれている基準色、いわゆるマスター絵具。できたばかりの絵具と比較し、同じ色になっているか審査します。

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 基本的に色のチェックは目視確認だそうです。マスター絵具と出来たばかりの絵具を紙パレットの上に並べて出し、ナイフでうすーくのばして確認します。目視確認後、機械でもチェックします。(写真右上)
「彩度」「明るさ」「色相」等さまざまな面から審査し、基準値から外れた場合は、もう一度ローラー室にて濃度調整などを行いながら練り直すそうです。

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 こちらは顔料の粒子などがきちんと潰されているか確認する道具です。真ん中にある溝に角度がついていて、そこに絵具を擦り込みヘラのようなものでならします。その途中で引っ掛かりがあれば、顔料の粒子が残っているということなので、もう一度練り直しになります。

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 色の審査が完了したら、いよいよ絵具をチューブに入れていく作業になります。
こちらは絵具をチューブに入れる機械(写真左)と、絵具が注入される前のチューブ(写真右)。
パイプのようなところにこのチューブを逆さに入れ、上から絵具を注入するそうです。

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 絵具を入れたチューブのお尻を折り畳む作業のみを担当する機械もあり、油絵具と水彩絵具では折り方が違うそうです(知らなかった!)

 こちらは絵具の入ったチューブにラベルを貼る機械。ラベルを巻くステップと、のり付けするステップに分かれています。1枚1枚、手際よく巻いています。。なんだか機械が生き物のように見えます。。

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 最後はチューブの正確な位置にきちんとラベルが貼られているか人の目で1本1本確認。

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 こちらが出来上がった商品。その後、専用の小箱に1本1本つめて出荷されます。

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 さて、ここまで約1時間ほどの工場見学でしたが、1色の絵具がここまで辿りつくのに、なんと約1ヶ月もかかるそうです!1色つくるのに、ものすごく時間がかかるんですね。クサカベさんは油絵具だけでも4種類出していて、その種類によっても絵具を練る時間や寝かせる熟成時間が異なるので、もっともっと長い時間を要する絵具もあるのだそうです。

【サブ知識】水彩絵具と油絵具ってどう違うの??という質問をされることがありますが、そもそも色の大元となる顔料(色の粉)は水彩絵具も油絵具もアクリル絵具もテンペラも同じ物になります。それでは、なにが違うのかというと、その顔料を練っているもの(展色材)がそれぞれ異なります。写真をご覧頂くと分かりますが、水彩絵具はアラビアガム、アクリル絵具はアクリルエマルジョン、テンペラは卵黄+酢(水)、油絵具は乾性油(リンシードオイル)で練られています。そのため、油で練られている油絵具を水で湿らせた筆で描いたら分離してしまいます。なので、油絵を描く時は水ではなく、油で溶きながら描いていくということですね。

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次回は、いよいよ”ミノー油絵具”で描いた作品をご紹介いたします!

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