洋画家 妃香利 - Hikari

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クサカベ工場見学  その2「顔料(色の粉)が絵具になるまで」

2014年11月12日

 さて、続いて案内されたのはミキサー室です。
前回ご紹介した”分散材”と、色の大元となる”顔料”をミキサーと呼ばれる機械でペースト状に混ぜ合わせていきます。

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 左側のおおきな機械がミキサーで、その下に右側の大きな釜?をセットし、その中に顔料や分散材などを入れてグルグルとかき回していきます。そもそもは、絵具を混ぜ合わせる用の機械ではなく、やはり食品工場などで使う用のものらしいです。笑

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 こちらはちょうど、近くでミキサーにかけられていた水彩絵具になる前段階のもの。色味的に「カドミウムイエロー」あたりでしょうか。。なんだかカボチャのスープのようで美味しそう。。

 続いては、ローラー室。
ここで、体質顔料などを混ぜ合わせながら色の濃度調整などを行い、顔料の粒子を細かく細かくつぶしていくそうです。1色あたりかなりの時間(2〜3日)を費やし、よーく、よーく練るのだそうです。

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 ローラー室には6台くらいのローラーが有り、それぞれで別の色を作っています。
職人さんが付きっきりで作業しており、何をしているのかというと、ローラーの端っこから出て来た絵具を鉄のヘラ(お好み焼のヘラみたいなもの)ですくい、またローラーの中に戻すという作業をしています。ローラーの真ん中の部分で練られたものだけを絵具として使用するためのだそうです!

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 真剣な眼差しで黙々と腕をを動かす職人さん達。そのヘラさばきは、まさに職人業!
まったく無駄な動きがありません。シャカ!シャカシャカ!と、ヘラの擦れる音が鳴り響きます。

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 こちらが出来上がって来た絵具。

なんだかチョコレートのようで・・・とても綺麗でした。
(なんでも食べ物に見えてしまう。。)

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 その後、数日間じっくりと寝かします。

 こんなに大量の絵具を扱っているのに、ミキサー室・ローラー室ともに、とても綺麗だなと思いました。
床や機械などについてしまった絵具はすぐに拭き取るように徹底しており、1日の仕事が終わると、だいたい30分〜1時間くらいかけて、機械のお掃除をするらしいです。素晴らしい!見習わなければ。。







つづく・・・次回は色のチェックと出荷されるまでの行程をご紹介します。

株式会社クサカベHP
▶http://www.kusakabe-enogu.co.jp/index.html

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